室井のマーケット視点
昨日の米国株は、S&P500が-1.21%、NASDAQが-2.60%と下げた一方、Dow30は+0.02%とほぼ横ばいでした。時価総額100億ドル以上の構成銘柄では、5%以上上昇が45銘柄、5%以上下落が46銘柄とほぼ同数で、半導体関連が売られ、生活必需品やソフトウエア、住宅関連へ資金が動いた一日です。
発端は、決算で表面化したAI投資の費用負担への警戒です。報道によると、Metaは決算が予想を上回ったものの、10年以上ぶりの現金流出が伝わり、株価は約7%下げました。フィラデルフィア半導体指数も取引時間中に6%超下げています。WTI原油は+2.19%の99.28ドルと、フーシ派によるサウジ攻撃の報道で5カ月ぶりの高値圏にあり、VIX指数は+13.58%の18.94でした。
私は、AI全体が崩れたというより、セクターローテーション(資金が成長株から別の業種へ移る動き)が進んでいる可能性があると見ています。だからこそ、AI関連を含む11セクターにバランスよく投資できるS&P500の今後の伸びに期待し、ドル・コスト平均法(毎回同じ金額を買い続ける方法)で着実に積み立てるつもりです。コロナショックでも積立は止めませんでした。投資は自己責任にてお願いします。
S&P500のヒートマップ
5%以上上昇したS&P500構成銘柄
- ALLE:Allegion plc(工業・産業) +11.02%
10/22発表の決算で、EPS(1株当たり利益)が2.60ドルと予想2.50ドルを上回り、売上高も11.7億ドルと予想の11.4億ドルを超えました。ビルや施設向けのセキュリティ製品大手で、堅調な業績が確認できたため買いが集まり、この日のS&P500では最大の上昇率になりました。 - ROP:Roper Technologies Inc.(先端技術) +9.73%
10/22発表の決算では、EPSが5.89ドルと予想の5.79ドルを上回り、売上高は予想とほぼ同水準でした。業務用ソフトウエアを手がける企業で、半導体株から資金が流れ出した日に、ソフトウエア株へ買いが向かったことも上げを大きくしたようです。 - LEN:Lennar Corp.(一般消費材) +8.69%
米10年国債利回りが4.95%へ低下し、住宅ローン金利の負担が和らぐ期待から、住宅建設株が軒並み買われました。同業のD.R.ホートンやPulteGroupも上昇しており、個別の決算よりも金利低下に反応した動きと考えられます。 - BX:Blackstone Inc.(金融) +8.38%
10/22発表の決算で、EPSは1.32ドルと予想1.29ドルを上回りました。売上高は30.6億ドルと予想の33.5億ドルに届きませんでしたが、運用資産残高は1.368兆ドルに達しています。AI関連の債務で信用スプレッド(国債との利回り差)が広がる局面を、高い利回りを確保する好機と説明したことも好感されたようです。 - GIS:General Mills Inc.(生活必需品) +8.01%
当日に確認できる個別材料は乏しく、半導体関連の売りから逃れる資金が、食品など景気に左右されにくいディフェンシブ株へ向かった動きとみられます。生活必需品セクターは+3.23%と全11業種で最も強く、クラフト・ハインツやクローガーも大きく上昇しました。 - LULU:Lululemon Athletica Inc.(一般消費材) +7.80%
個別のニュースは見当たらず、スポーツ・アパレル小売の中で見直し買いが入ったようです。米10年国債利回りが低下し、消費関連株が買われやすい地合いだったことも、上昇率を押し上げた可能性があります。 - HPQ:HP Inc.(先端技術) +7.79%
当日に確認できた材料は限られますが、半導体やAIサーバー関連が売られる中で、パソコンや周辺機器を手がける成熟企業へ資金が向かったようです。PER(株価収益率、利益に対する株価の割高・割安の目安)が12.87倍と低く、割安感が買いを呼んだと考えられます。 - CSGP:CoStar Group Inc.(不動産) +7.75%
不動産情報サービス大手で、当日に確認できる個別材料は乏しい状況です。PERが195倍台と高く、金利低下に敏感に反応しやすい銘柄のため、利回り低下を好感した買いが入ったと受け止めています。 - ACN:Accenture plc(先端技術) +7.69%
ITサービス大手で、当日に確認できる個別材料は見当たりません。AI設備投資の競争から距離がある業種として、半導体から資金が移った可能性があります。コグニザントやガートナーなど同業のIT関連にも買いが広がりました。 - NDAQ:Nasdaq Inc.(金融) +7.45%
10/22発表の決算で、EPSが1.04ドルと予想1.02ドル、売上高が14.8億ドルと予想14.7億ドルを、ともに上回りました。取引所や金融データを手がける企業で、市場の変動が大きい日でも収益が安定している点が評価されたようです。 - BF-B:Brown-Forman Corp.(生活必需品) +7.10%
ウイスキーなど酒類の大手で、当日に確認できる個別材料は乏しい状況です。同業のコンステレーション・ブランズも上昇しており、生活必需品への資金シフトに乗った動きと考えられます。 - LMT:Lockheed Martin Corp.(工業・産業) +6.96%
10/22発表の決算で、EPSが7.97ドルと予想7.52ドル、売上高が207億ドルと予想204.8億ドルを上回りました。戦闘機やミサイル防衛システムへの需要が強く、2026年の売上高と利益の見通しも引き上げています。中東情勢が緊迫する中、防衛関連の受注の確かさが買いにつながりました。 - CSX:CSX Corp.(工業・産業) +6.78%
出来高が約2,832万株と多く、買いが集まった日でした。同じ鉄道大手のユニオン・パシフィックが10/22に好決算を発表し、ノーフォーク・サザンも上昇しており、その波及とみられます。ただし個別の材料は、当日には確認できていません。 - IT:Gartner Inc.(先端技術) +6.77%
調査・助言サービスの大手で、当日に確認できる個別材料は乏しい状況です。ソフトウエアやITサービス株に見直し買いが入る流れに乗ったと考えられ、アクセンチュアやコグニザントとほぼ同じ上昇率でした。 - KHC:Kraft Heinz Co.(生活必需品) +6.77%
出来高は約1,814万株と多く、買いが目立ちました。個別の材料は確認できませんでしたが、ゼネラル・ミルズなど食品株がそろって上昇しており、ディフェンシブ株への資金移動が背景のようです。 - EFX:Equifax Inc.(工業・産業) +6.59%
信用情報サービス大手で、当日に確認できた材料は限られます。同じ情報サービス関連のベリスク(VRSK)も+5.69%と上昇しており、AIの設備投資競争と距離がある業種への資金シフトが働いたようです。 - AWK:American Water Works Co. Inc.(公益事業) +6.29%
米国最大の水道事業者です。金利が低下して配当利回りの魅力が相対的に高まり、買いが入ったと考えられます。電力会社の一部がAI関連で売られる一方、規制に守られた水道は逆の動きになりました。 - DHI:D.R. Horton Inc.(一般消費材) +6.25%
レナーと同じく、金利低下を受けた住宅建設株の上昇です。個別の決算ではなく、業種全体への買いに乗った動きで、住宅ローン金利の先行きに安心感が出たことが背景とみられます。 - TSCO:Tractor Supply Co.(一般消費材) +6.24%
10/22発表の決算で、EPSが0.43ドルと予想0.40ドル、売上高が39.1億ドルと予想38.1億ドルを上回りました。農業・園芸用品の小売大手で、出来高は約3,240万株と大きく、好決算への買いが膨らみました。 - ADBE:Adobe Inc.(先端技術) +6.10%
当日に確認できる個別材料は見当たらず、ソフトウエア株への買い戻しとみられます。PERが15倍台と低めで、半導体から資金が移る先として選ばれやすかったようです。 - BBY:Best Buy Co. Inc.(一般消費材) +6.07%
家電小売大手で、当日に確認できた個別材料は限られます。金利が下がると耐久消費財の購入負担が和らぐため、消費関連株への買いに乗った可能性があります。 - GDDY:GoDaddy Inc.(先端技術) +6.02%
ドメイン(インターネット上の住所)の登録やWEBサイト作成を手がける企業です。当日に確認できる個別材料は乏しく、ソフトウエア関連株が買われた流れの一部と受け止めています。 - CTSH:Cognizant Technology Solutions Corp.(先端技術) +6.00%
ITサービス大手で、出来高は約993万株と多めでした。個別の材料は確認できていませんが、アクセンチュアなど同業とそろって上昇しており、業種全体への見直し買いが入ったようです。 - PHM:PulteGroup Inc.(一般消費材) +5.84%
10/22発表の決算は、EPSが2.53ドルと予想2.65ドル、売上高が39億ドルと予想41.6億ドルをいずれも下回りました。それでも株価は上昇しており、決算の弱さよりも金利低下による住宅需要の持ち直し期待が勝った格好です。 - KR:Kroger Co.(生活必需品) +5.83%
食品スーパー大手で、出来高は約870万株でした。当日に確認できる個別材料は乏しく、生活必需品セクター全体の上昇に連なった動きです。景気や相場の変動が大きい日に選ばれやすい業種です。 - INTU:Intuit Inc.(先端技術) +5.76%
会計・税務ソフトの大手で、当日に確認できた材料は限られます。半導体が売られる日に、ソフトウエア株が相対的に買われる流れに乗ったと考えられます。 - ARES:Ares Management Corp.(金融) +5.72%
資産運用会社で、当日に確認できる個別材料は見当たりません。同業のブラックストーンが好決算で大きく上昇したことが、同じ分野の運用会社への買いにつながったようです。 - VRSK:Verisk Analytics Inc.(工業・産業) +5.69%
保険向けデータ分析の大手です。個別のニュースは確認できず、エキファックスなど情報サービス関連が上昇した流れに連なった動きとみられます。 - BRO:Brown & Brown Inc.(金融) +5.61%
保険ブローカー(保険の仲介会社)で、当日に確認できる個別材料は乏しい状況です。景気の波を受けにくい金融株として、リスク回避の資金が向かった可能性があります。 - PAYX:Paychex Inc.(先端技術) +5.61%
給与計算ソフトの大手で、出来高は約329万株でした。個別の材料は確認できていませんが、ソフトウエア株全般に買いが広がった一日で、その流れに乗ったと考えられます。 - PG:Procter & Gamble Co.(生活必需品) +5.58%
10/22発表の決算で、EPSが2.00ドルと予想1.89ドル、売上高が232.8億ドルと予想228.2億ドルを上回りました。通期の売上高成長率の見通しも、1〜3%から2〜4%へ引き上げています。原材料費の上昇には警戒を示していますが、好決算が上回りました。 - ROL:Rollins Inc.(一般消費材) +5.56%
害虫駆除サービスの大手で、出来高は約1,332万株と多めでした。当日に確認できる個別材料は乏しく、景気の影響を受けにくいサービス業として買われたようです。 - JKHY:Jack Henry & Associates Inc.(先端技術) +5.47%
銀行向けのITシステムを手がける企業です。当日に確認できる個別材料は見当たらず、フィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシズなど同業の金融IT株がそろって上昇しました。 - CPRT:Copart Inc.(工業・産業) +5.46%
中古車のオンラインオークション大手で、出来高は約1,472万株と大きめでした。個別の材料は確認できておらず、景気の影響を受けにくい業態として買いが入ったようです。 - FISV:Fiserv Inc.(先端技術) +5.41%
決済システム大手で、出来高は約654万株でした。当日に確認できる個別材料は乏しく、金融IT関連株への見直し買いが同業のJKHYやFISとそろって入ったと考えられます。 - LUV:Southwest Airlines Co.(工業・産業) +5.39%
報道によると、同社は2026年の調整後EPSの見通しを3.25〜4.25ドルから2.60〜2.85ドルへ引き下げました。それでも株価が上昇した理由は、当日に確認できていません。悪材料が出尽くしたとの受け止めがあった可能性があります。 - BIIB:Biogen Inc.(ヘルスケア) +5.34%
医薬品大手で、当日に確認できる個別材料は見当たりません。ヘルスケアセクターは+1.44%と上昇しており、景気に左右されにくい業種へ資金が向かった流れの一部とみられます。 - KMB:Kimberly-Clark Corp.(生活必需品) +5.32%
ティッシュなど日用品の大手で、同じ日用品のP&Gが好決算で上昇した流れが波及したようです。出来高は約465万株で、生活必需品全体への買いに連なっています。 - DG:Dollar General Corp.(生活必需品) +5.29%
低価格雑貨を扱う小売大手で、当日に確認できる個別材料は乏しい状況です。景気の先行きに慎重な局面でも、生活費を抑えたい消費者に選ばれる業態として買われた可能性があります。 - STZ:Constellation Brands Inc.(生活必需品) +5.27%
ビールの大手で、個別のニュースは確認できませんでした。ブラウン・フォーマンなど酒類の同業も上昇しており、生活必需品に資金が移る動きの中で買われたようです。 - DVA:DaVita Inc.(ヘルスケア) +5.25%
透析クリニックの大手で、当日に確認できる材料は限られます。需要が景気に左右されにくい事業のため、ディフェンシブ株として選ばれたと受け止めています。 - ERIE:Erie Indemnity Co.(金融) +5.19%
保険の運営会社で、出来高は約17万株と少なめです。個別の材料は見当たらず、金融セクターの上昇(+1.19%)に、需給の軽さが重なって上げ幅が大きくなったようです。 - MKC:McCormick & Co. Inc.(生活必需品) +5.16%
香辛料の大手で、出来高は約467万株でした。当日に確認できる個別材料は乏しく、食品株が全体に買われた流れの中での上昇です。 - FIS:Fidelity National Information Services Inc.(先端技術) +5.13%
金融機関向けのシステムを手がける企業で、出来高は約601万株でした。当日に確認できる個別材料は見当たらず、JKHYやFISVなど金融IT関連が上昇した流れの一部とみられます。 - RSG:Republic Services Inc.(工業・産業) +5.03%
廃棄物処理の大手で、出来高は約138万株でした。当日に確認できる個別材料は乏しく、景気の影響を受けにくい業種として買いが入り、基準の+5%をわずかに超えました。
5%以上下落したS&P500構成銘柄
- SMCI:Super Micro Computer Inc.(先端技術) -5.14%
AIサーバーを手がける企業で、半導体やAIインフラ関連株の下げに連れた動きです。当日に確認できる個別材料は乏しく、業種全体の売りが続く日は、利益確定の動きが連鎖しやすいと考えられます。 - HOOD:Robinhood Markets Inc.(金融) -5.17%
ネット証券で、個別のニュースは確認できませんでした。市場の変動より大きく動きやすい高ベータ(相場全体への感応度が高い)銘柄で、株式市場が荒れた日に売りが膨らんだようです。 - JCI:Johnson Controls International plc(工業・産業) -5.31%
ビル空調や設備制御の大手です。当日に確認できる個別材料は見当たらず、データセンター関連の設備株が売られる流れに巻き込まれたと考えられます。 - NRG:NRG Energy Inc.(公益事業) -5.43%
独立系の電力会社で、AI向けの電力需要を見込んだ買いが入っていた銘柄の一つです。同じ分野のビストラやコンステレーション・エナジーも売られており、期待先行で上げた株に利益確定が出たとみられます。 - EME:Emcor Group Inc.(工業・産業) -5.54%
電気・空調の設備工事大手で、当日に確認できる個別材料は乏しい状況です。データセンター関連の工事受注に期待が集まっていた分、設備株全体の下げに連れた動きと受け止めています。 - DDOG:Datadog Inc.(先端技術) -5.59%
クラウドの監視ソフトで、ソフトウエア株の多くが買われた中、逆に売られました。AI関連の設備投資や利用量に収益が連動しやすい性格があり、AI投資への警戒が響いたとみられます。 - CEG:Constellation Energy Corp.(公益事業) -5.70%
原子力発電を中心とする電力会社です。同じ公益事業のアメリカン・ウォーター・ワークスが上昇する一方で、AI向け電力への期待を集めていた同社には売りが出ました。同じセクター内でも明暗が分かれています。 - FCX:Freeport-McMoRan Inc.(素材) -6.26%
銅の大手で、個別のニュースは確認できませんでした。半導体や電力設備への投資期待が後退すると、銅の需要見通しにも影響が及ぶため、連れ安になった可能性があります。 - MU:Micron Technology Inc.(先端技術) -6.26%
メモリー(記憶用半導体)大手です。メモリー関連の株が総じて売られる日で、サンディスクやウエスタン・デジタルなど同業と同じ動きになりました。 - IR:Ingersoll Rand Inc.(工業・産業) -6.26%
産業用の圧縮機などを手がける企業で、当日に確認できる個別材料は乏しい状況です。設備投資に関連する産業機器株が、まとめて売られた流れの中での下落と受け止めています。 - SNPS:Synopsys Inc.(先端技術) -6.31%
半導体の設計に使うソフトの大手で、半導体産業全体の動きに左右されやすい銘柄です。フィラデルフィア半導体指数が大きく下げた影響を受けたようです。 - ETN:Eaton Corp. plc(工業・産業) -6.33%
電気設備の大手で、データセンターの電源機器などにも関わります。当日に確認できる個別材料は見当たらず、AI関連の設備投資への警戒から、設備株が売られた動きと考えられます。 - WDC:Western Digital Corp.(先端技術) -6.43%
ハードディスクの大手で、決算(EPS 4.64ドル、売上高43.8億ドル)は予想を上回りましたが、通常取引では半導体株全体の下げに連れて売られました。ロイターは、WDCなど数銘柄が取引時間中に7%超下げたと伝えています。 - DELL:Dell Technologies Inc.(先端技術) -6.78%
AIサーバーを扱うパソコン・サーバー大手です。当日に確認できる個別材料は乏しく、AIインフラ関連の売りが広がる中での下落とみられます。 - PH:Parker-Hannifin Corp.(工業・産業) -6.78%
産業機器や航空宇宙部品の大手で、個別のニュースは確認できませんでした。設備投資に関連する工業株が全体に売られた流れの一部と受け止めています。 - META:Meta Platforms Inc.(通信サービス) -6.98%
ロイターによると、決算は予想を上回りましたが、AI関連の支出で10年以上ぶりに現金が流出し、議決権のない株式を2対1の割合で発行して資金を調達する計画も伝わりました。収益より、資金調達の負担と株式の希薄化(1株当たりの価値の低下)を嫌気した売りです。 - HWM:Howmet Aerospace Inc.(工業・産業) -7.14%
航空機エンジンやガスタービン向けの部品大手です。当日に確認できる個別材料は乏しく、電力設備関連の期待が先行して上げていた分、利益確定売りが出たとみられます。 - ANET:Arista Networks Inc.(先端技術) -7.19%
データセンター向けネットワーク機器の大手です。AIインフラ関連株として買われてきた経緯があり、半導体株の急落に連れて売りが広がりました。 - ECHO:EchoStar Corp.(通信サービス) -7.37%
衛星通信などを手がける企業で、当日に確認できる個別材料は見当たりませんでした。通信サービスセクターは-2.97%と下げており、その中でも下落幅が大きい銘柄です。 - P:Everpure Inc.(先端技術) -7.43%
データ保存装置の企業です。個別のニュースは確認できませんでしたが、ウエスタン・デジタルやシーゲイトなどストレージ関連株が同時に売られた流れに連なっています。 - GNRC:Generac Holdings Inc.(工業・産業) -7.44%
発電機の大手で、データセンターの非常用電源でも注目されてきました。当日に確認できる個別材料は乏しく、AI関連の設備株が売られる流れに入ったとみられます。 - APH:Amphenol Corp.(先端技術) -7.74%
コネクター(電子機器をつなぐ部品)の大手で、サーバーや通信機器向けが大きな柱です。AIインフラへの投資懸念が強まる中で、関連部品株として売られました。 - VRT:Vertiv Holdings Co.(工業・産業) -7.81%
データセンター向けの電源・冷却装置の大手です。AI投資の費用負担への警戒が広がった日に、設備投資の恩恵を期待されていた銘柄として売られたようです。 - STX:Seagate Technology Holdings plc(先端技術) -7.86%
ハードディスクの大手です。当日に確認できる個別材料は見当たらず、ウエスタン・デジタルやサンディスクなど記憶装置関連がそろって売られました。 - INTC:Intel Corp.(先端技術) -8.05%
半導体大手で、ロイターは取引時間中に7%超下げた銘柄の一つとして伝えています。個別の悪材料は当日には確認できず、半導体株全体の売りに巻き込まれたと受け止めています。 - GLW:Corning Inc.(先端技術) -8.10%
光ファイバーやガラス素材の大手です。AI向けの通信設備に関わる銘柄として買われてきたため、光通信関連のルメンタムやシエナと同じ方向に大きく動きました。 - PWR:Quanta Services Inc.(工業・産業) -8.10%
送電網や発電所の工事を請け負う大手です。当日に確認できる個別材料は乏しく、電力インフラ関連の期待先行で上げた銘柄に売りが出たようです。 - AMD:Advanced Micro Devices Inc.(先端技術) -8.13%
半導体大手で、ロイターは取引時間中に7%超下げた銘柄の一つとして伝えています。AI投資の費用負担に警戒が強まり、AI向け半導体の需要の持続性に目が向けられました。 - AMAT:Applied Materials Inc.(先端技術) -8.15%
半導体製造装置の大手です。半導体メーカーの設備投資が鈍る可能性に敏感な業種で、フィラデルフィア半導体指数の急落に連れて売られました。 - SNDK:Sandisk Corp.(先端技術) -8.51%
フラッシュメモリーの大手で、ロイターは取引時間中に7%超下げた銘柄の一つとして伝えています。個別の材料は確認できず、メモリー関連の売りが続いた形です。 - MRVL:Marvell Technology Inc.(先端技術) -8.70%
データセンター向けの通信用半導体を手がける企業です。ロイターが7%超の下げとして伝えた銘柄の一つで、AI関連半導体の売りが広がる中で大きく下げました。 - FIX:Comfort Systems USA Inc.(工業・産業) -8.70%
空調や配管の設備工事大手で、出来高は約85万株でした。当日に確認できる個別材料は乏しく、データセンター関連の工事株が売られた流れの一部とみられます。 - BE:Bloom Energy Corp.(工業・産業) -8.70%
燃料電池による発電装置の企業で、出来高は約2,129万株と大きく膨らみました。データセンターの電源として注目されてきたため、AI投資への警戒で売りが出たとみられます。 - KEYS:Keysight Technologies Inc.(先端技術) -8.74%
電子機器の計測装置の大手です。個別のニュースは確認できず、半導体や通信機器の開発投資が鈍る可能性に敏感な銘柄として売られたようです。 - MPWR:Monolithic Power Systems Inc.(先端技術) -8.99%
電源管理用の半導体を手がける企業で、価格が1,000ドルを超える高値の銘柄でした。当日に確認できる個別材料は見当たらず、半導体株の急落に連れた下げです。 - Q:Qnity Electronics Inc.(先端技術) -9.48%
半導体向けの材料を手がける企業です。当日に確認できる個別材料は乏しく、半導体産業の設備投資や生産への警戒から売られたと考えられます。 - KLAC:KLA Corp.(先端技術) -9.55%
半導体の検査装置の大手で、出来高は約2,058万株と大きくなりました。製造装置関連が総じて売られる日で、ラム・リサーチやアプライド・マテリアルズと同じ流れです。 - VST:Vistra Corp.(公益事業) -9.81%
発電会社で、AIによる電力需要の拡大を見込んだ買いが集まっていました。出来高は約1,242万株と多く、期待先行の分だけ、AI投資に懸念が出ると下げ幅も大きくなりやすいようです。 - GEV:GE Vernova Inc.(工業・産業) -10.64%
ガスタービンや送電設備の大手で、株価は800ドルを超える高値圏にありました。当日に確認できる個別材料は乏しく、電力設備への期待で上げてきた分、利益確定売りが出たと考えられます。 - CIEN:Ciena Corp.(先端技術) -10.71%
光通信機器の大手です。AI向けのデータセンターをつなぐ通信設備として買われてきた銘柄で、光通信関連のコヒーレントやルメンタムとともに大きく下げました。 - TER:Teradyne Inc.(先端技術) -10.76%
半導体の検査装置の大手です。個別のニュースは確認できませんでしたが、半導体の製造・検査装置関連が大きく売られる流れに連なっています。 - FLEX:Flex Ltd.(先端技術) -11.08%
電子機器の受託製造の大手で、出来高は約1,050万株でした。当日に確認できる個別材料は乏しく、AIサーバー関連の部品や組み立てを担う銘柄として売られたとみられます。 - LITE:Lumentum Holdings Inc.(先端技術) -11.54%
光通信用のレーザー部品の企業で、株価は750ドルを超える高値圏にありました。AI向け通信設備への期待で大きく上げてきた反動もあり、下げ幅が大きくなったようです。 - LRCX:Lam Research Corp.(先端技術) -11.76%
半導体製造装置の大手で、出来高は約2,282万株と大きくなりました。当日に確認できる個別の悪材料は乏しく、取引時間中に約6%下げた半導体指数の急落に連れて、装置関連の中でも下げ幅が大きくなりました。 - COHR:Coherent Corp.(先端技術) -12.51%
光通信や半導体向けのレーザー部品を手がける企業で、出来高は約1,241万株でした。個別のニュースは確認できず、光通信関連が総崩れとなる中で最も大きく下げた銘柄の一つです。 - MRNA:Moderna Inc.(ヘルスケア) -17.57%
出来高は約4,956万株と非常に多く、売りが集中しました。当日に確認できる個別材料は乏しく、8月に発表した個別化がん治療の第3相試験の成功で大きく上げた後の、利益確定売りとみられます。10/23〜27には欧州臨床腫瘍学会で追加データの発表が予定されており、今後は材料を待つ値動きになりそうです。
セクター別騰落率
S&P500の11セクターのうち、上昇は6、下落は5でした。生活必需品が+3.23%で最も強く、一方で先端技術は-2.73%、通信サービスは-2.97%と、時価総額の大きい銘柄の多い2業種が指数を押し下げました。ナスダックの下げが目立つ一方、金利低下の恩恵を受けやすい公益事業や不動産、住宅関連は買われ、半導体から他の業種へ資金が移る動きがはっきり出た一日です。
- 生活必需品(Consumer Defensive) +3.23%
P&Gが決算を受けて+5.58%、クローガーが+5.83%、ゼネラル・ミルズが+8.01%と、食品や日用品が軒並み買われました。5%以上上昇した銘柄が9つあり、全11業種で最も強い上げです。AI関連の売りが広がる中で、景気や金利に左右されにくい業種へ資金が移ったようです。 - 公益事業(Utilities) +2.06%
アメリカン・ウォーター・ワークスが+6.29%と買われ、金利低下で配当利回りの高い規制公益に資金が向かいました。一方で、AI向け電力の期待を集めていたビストラが-9.81%、コンステレーション・エナジーが-5.70%と、同じ業種でも明暗が分かれました。 - ヘルスケア(Healthcare) +1.44%
バイオジェンが+5.34%、透析大手のダビータが+5.25%と、景気に左右されにくい医療関連が買われました。一方、モデルナは-17.57%と大きく売られ、8月の急騰後の利益確定とみられます。業種全体は上昇でしたが、銘柄ごとの差が大きい日でした。 - 金融(Financial) +1.19%
ブラックストーンが+8.38%、ナスダックが+7.45%、アレス・マネジメントが+5.72%と、運用会社や取引所が上昇を引っ張りました。10年国債利回りの低下に加え、市場の変動が大きい日に収益が安定しやすい事業が評価されたようです。 - 不動産(Real Estate) +1.03%
コスターグループが+7.75%と大きく買われ、金利低下を受けて見直し買いが入りました。一方、決算を発表したCBREは売上高が予想を下回り、-2.53%でした。利回り低下の恩恵と、個別の決算の強弱が入り混じった動きです。 - 通信サービス(Communication Services) -2.97%
Metaが決算後の資金調達計画と現金流出を嫌気して-6.98%、エコースターが-7.37%と下げ、業種全体を押し下げました。広告収入が堅調でも、AI投資の費用負担が嫌われる局面では、大型株の売りが指数に与える影響が大きくなります。 - 先端技術(Technology) -2.73%
ラム・リサーチが-11.76%、コヒーレントが-12.51%、AMDが-8.13%と、半導体と光通信が大きく下げました。一方で、ローパー・テクノロジーズが+9.73%、アドビが+6.10%とソフトウエアは買われ、同じ業種の中で資金が入れ替わる動きがはっきり出ました。 - 一般消費材(Consumer Cyclical) -1.65%
レナーが+8.69%、D.R.ホートンが+6.25%と、金利低下を受けて住宅建設株が買われましたが、時価総額の大きい銘柄の下げが勝ち、業種全体は下落でした。報道では、テスラが設備投資計画を引き下げた決算を受けて約2%安となっています。
主要3指数とドル円の動き
Dow30だけがほぼ横ばいで、NASDAQは終値が安値圏、S&P500はその中間という構図でした。半導体が主導した下げが、指数ごとの差を生んだ一日です。
- S&P500(7,663.43、前日比-1.21%)
前日終値の7,757.17から、始値は7,694.62と下に窓を開けて始まりました。その後は高値が7,702.94にとどまり、前日の水準を一度も取り戻せないまま、安値7,637.36から終値は7,663.43へ戻した形です。11セクターのうち上昇が6業種ありながら、先端技術と通信サービスという時価総額の大きい業種の下げが指数を押し下げました。アジア市場の売りを受けた朝の下落が、そのまま響いた一日です。 - Dow30(52,867.98、前日比+0.02%)
始値は52,788.41、安値は52,508.38まで下げましたが、終盤に戻して終値は前日終値の52,856.09を上回りました。値幅の上から14%の位置という高値圏での引けです。Dow30は株価の高い銘柄の影響が大きい指数で、半導体の比率が小さく、P&Gなど好決算の大型株が下支えとなったようです。景気敏感株とディフェンシブ株のバランスが、指数の安定につながりました。 - NASDAQ(26,008.86、前日比-2.60%)
前日終値26,702.86から、始値は26,308.41と約1.5%下で始まり、安値は25,918.09(前日比-2.94%)まで売られました。終値は安値から約91ポイント戻した位置で、値幅の下から21%の安値圏です。AI・半導体・グロース株の比率が高い指数のため、フィラデルフィア半導体指数の急落が直撃し、3指数の中で最も大きな下げとなりました。 - ドル円(156.88円、前日比-0.75%)
始値158.09円、高値158.25円から、安値は156.68円まで円高が進みました。米10年国債利回りが低下し、日米の金利差が縮まる見通しから円が買われたようです。株安でリスクを避ける動きが円買いにつながった面もあります。日本から米国株へ投資する場合、円高は円建ての評価額を押し下げる方向に働くため、今日も為替の動きは確認しておきたいところです。
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
原油が上昇し、利回りと金が下落、VIXが上昇という、方向がそろわない動きでした。株安に加え、中東情勢とFRBの利上げ観測が同時に意識される難しい相場です。
- WTI原油先物(99.28ドル、前日比+2.19%)
始値97.78ドルから、高値は100.17ドルと大台の100ドルに届く場面がありました。ロイターは、イランが支援するフーシ派がサウジアラビアの標的に新たな攻撃を行い、原油が5カ月ぶりの高値になったと伝えています。米国がイランへの攻撃の選択肢を準備しているとの報道もあり、供給不安が価格を押し上げました。原油高はインフレ再燃を通じて利上げ観測を強め、株式の評価にも影響します。 - 米10年国債利回り(4.95%、前日比-3.75%)
前日比-3.75%は利回りの変化率で、3.75ポイント低下の意味ではありません(実際の低下幅は約0.19ポイントです)。始値5.04%、高値5.054%と、取引時間中は5%台に乗せる場面もありましたが、終値は安値圏の4.95%でした。株式から債券へ資金が動いたことが一因とみられます。ただし水準は5%に近い高さで、企業の借入負担や株式の評価には引き続き重い水準です。 - VIX指数(18.94、前日比+13.58%)
VIX指数(S&P500の今後約30日間の予想変動率を示す指標)の前日比+13.58%も変化率で、実際の上昇幅は2.26ポイントです。取引時間中は20.31まで上昇し、20を超える場面がありました。一般に20を下回ると落ち着いた相場とされるため、終値の18.94は警戒が強まったものの、パニックとまでは言えない水準です。 - 金先物(4,041.30ドル、前日比-2.62%)
始値4,159.00ドルから、安値4,037.20ドルのほぼ安値で引けました。当日に確認できる個別の材料は乏しく、断定はできません。過去の報道では、原油高が利上げ観測を強めると、利子のつかない金が売られる傾向が示されています。株安の中で、評価益のある金を売って現金を確保する動きが重なった可能性もあります。
私の米国株ポートフォリオ 前日比-0.87%
前日比は-0.87%でした。保有する東証上場ETFは、日本時間10/22の取引で値動きが決まるため、米国市場の大幅安はまだ反映されていません。S&P500連動型が約-1.1%、ナスダック100連動型が約-1.4%と下げたのは、日本でも半導体株が売られた影響でしょう。一方、増配株のETFは約-0.6%にとどまり、ディフェンシブ(景気に左右されにくい)性が表れました。投資信託は米国市場を一足遅れて映すため、実際の下げは今日以降の基準価額に出てきますが、毎月の積立は変えません。
経済指標発表結果
- 新規失業保険申請件数(194K、予想200K、前回200K)
新規の失業保険申請は194K(19.4万件)と、予想の200K、前回の200Kを下回りました。件数が少ないほど、解雇が少なく雇用が安定していることを示します。ロイターは数十年ぶりの低水準圏にあると伝えており、FRBはインフレ対応に集中しやすい状況です。ただ、強い雇用は利上げ観測を支えるため、株式には好材料と警戒材料の両面があります。4週平均も197.75Kと予想の200.00Kを下回りました。 - 失業保険継続受給者数(1,728K、予想1,720K、前回1,703K)
失業保険を継続して受け取る人は1,728Kと、予想の1,720K、前回の1,703Kをやや上回りました。新規申請が少ない一方で、職を失った人が次の仕事を見つけるまでに時間がかかっている可能性を示します。変化は小幅で、雇用全体が崩れているとは言えませんが、今後の増減は確認しておきたいところです。 - 米国景気先行指数(9月前月比:0.0%、予想-0.1%、前回-0.1%)
景気先行指数(今後数カ月の景気の方向を示す指標)は前月比0.0%で、予想の-0.1%、前回の-0.1%より改善しました。マイナスが続いた流れに歯止めがかかった形ですが、勢いが出たとまでは言えません。長期投資では、1回の発表よりも、数カ月の傾きを見ることが大切だと感じます。 - カンザスシティ連銀製造業総合指数(10月:11、予想12、前回14)
10月のカンザスシティ連銀製造業総合指数は11と、予想の12、前回の14をやや下回りました。0を上回るため景気拡大側ですが、勢いは前月より鈍っています。原油高による製造コストの上昇が景況感に影響し始めている可能性もあり、次回以降の発表で確認したいところです。 - 天然ガス貯蔵(77B、予想80B、前回67B)
天然ガスの貯蔵量の増加は77B(10億立方フィート単位)と、予想の80Bを下回りました。前回の67Bよりは大きい増加ですが、市場の見込みほどは積み上がっていません。原油が100ドル近くに達する中、エネルギー全体の需給の引き締まりが物価に響かないか、注視したい指標です。
今回の指標は、雇用が底堅い一方で製造業の勢いはやや鈍いという内容で、FRBの利上げ観測を大きく動かすほどではありませんでした。
主要銘柄の決算発表結果
- PG:Procter & Gamble Co.(生活必需品)
10/22発表の決算で、EPS(1株当たり利益)は2.00ドルと予想1.89ドルを、売上高も232.8億ドルと予想228.2億ドルを上回りました。通期の売上高成長率の見通しを1〜3%から2〜4%へ引き上げています。一方で、原材料費の上昇が利益を圧迫すると警告しており、手放しで喜べる内容ではありません。それでも株価は+5.58%(報道では約8カ月ぶりの高値)と買われ、AI関連の売りが広がる日に、生活必需品の安定感が選ばれた形です。 - UNP:Union Pacific Corp.(工業・産業)
EPSは3.53ドルと予想3.47ドル、売上高は72億ドルと予想71.4億ドルで、ともに予想を上回りました。ロイターによると、運賃の引き上げが利益を押し上げた一方、燃料価格の上昇が負担になると会社は説明しています。原油が99ドル台まで上がる中で、コストをどこまで運賃に転嫁できるかが今後の焦点です。株価は+3.55%で、同業のCSXやノーフォーク・サザンにも買いが広がりました。 - BX:Blackstone Inc.(金融)
EPSは1.32ドルと予想1.29ドルを上回りましたが、売上高は30.6億ドルと予想33.5億ドルを下回りました。それでも株価は+8.38%と大きく上昇しています。AI関連の債務で信用スプレッド(国債との利回り差)が広がる局面を、より高い利回りを確保する機会ととらえる経営陣の説明が好感されたようです。運用資産残高は1.368兆ドルでした。市場が荒れるほど強みを発揮する事業モデルが評価された形です。 - LMT:Lockheed Martin Corp.(工業・産業)
EPSは7.97ドルと予想7.52ドル、売上高は207億ドルと予想204.8億ドルを上回り、2026年の売上高と利益の見通しも引き上げました。戦闘機やミサイル防衛システムの需要が強いことが理由で、株価は+6.96%でした。中東情勢が緊迫し、米国がイランへの攻撃の選択肢を準備していると報じられる中、防衛関連の受注が長く続くことへの期待が出たようです。 - WDC:Western Digital Corp.(先端技術)
EPSは4.64ドルと予想4.08ドル、売上高は43.8億ドルと予想41.4億ドルを、ともに大きく上回りました。株価は通常取引で半導体株全体の下げに連れて-6.43%でしたが、投資情報サイトの表示では時間外取引が+0.94%と、やや戻しています。AIデータセンターで使う記憶装置の需要が背景です。ただ、期待が高い銘柄ほど、見通しの内容に対する反応が大きくなる点には注意しておきたいところです。 - VLO:Valero Energy Corp.(エネルギー)
EPSは23.90ドルと予想20.90ドル、売上高は461億ドルと予想433.6億ドルを、ともに大きく上回りました。原油高が続く中で、精製事業の収益が強かったようですが、株価は-2.40%でした。エネルギーセクター全体も下げており、好決算でも利益確定売りが先行したと考えられます。時間外取引では-0.01%とほぼ変わらず、決算内容への新たな反応は限られています。 - NEM:Newmont Corp.(素材)
EPSは2.20ドルと予想1.95ドル、売上高は63.6億ドルと予想62.4億ドルを上回りました。決算は米国市場の取引終了後の発表で、通常取引の-2.62%は、金先物の下げに連動したとみられます。時間外取引では+1.37%と、決算への反応は前向きです。金価格が高水準を保つ限り利益は厚くなりますが、価格の変動に左右される点は変わりません。 - CMCSA:Comcast Corp.(通信サービス)
EPSは1.07ドルと予想0.98ドル、売上高は293億ドルと予想292.2億ドルを上回りました。株価は+3.51%で、大型株が売られる日に買われたことになります。ブロードバンド(高速通信)や放送、テーマパークなど事業が分かれている点が、荒れた相場の中で評価されたと考えられます。時間外取引では-0.26%と小幅でした。 - DECK:Deckers Outdoor Corp.(一般消費材)
EPSは2.03ドルと予想1.79ドルを上回りましたが、売上高は14.8億ドルと予想15.1億ドルを下回りました。通常取引は-0.25%でしたが、時間外取引では-9.65%と大きく売られています。利益は良くても、売上高の伸びが期待に届かなかった点を、投資家が重く見た可能性があります。翌日の取引で下げが続くか、落ち着くかを確認したいところです。
主な経済ニュース
- ナスダックが2.6%安、AI投資の費用負担への警戒が再燃
10/22の米国株は、ナスダックが前日比-2.60%と、6月上旬以来の大きな下げになりました。ロイターによると、AI関連の決算が相次ぎ、投資額に見合うリターンが得られるのかという疑問が、再び強まったことが背景です。アナリストは、AI関連株は決算への反応が過敏になっていると指摘しています。長期投資では、1日の値動きよりも、企業の稼ぐ力が続くかを確認したいところです。(Reuters:10/22) - 半導体株が急落、アジア市場にも売りが波及
フィラデルフィア半導体指数(主要な半導体株の値動きを示す指標)は、取引時間中に6%超下げ、6月22日の最高値から26%超低い水準になりました。ただし年初来では50%を超える上昇を保っています。日本でもアドバンテストや東京エレクトロンが約6〜7%安となり、日経平均は-2.65%、韓国総合株価指数は-3.52%でした。急騰した分野ほど反動が大きくなる局面だと受け止めています。(Reuters、TheStreet、Investing.com:10/22) - Meta、決算は予想超えも現金流出と資金調達計画に売り
ロイターによると、Metaは決算が予想を上回りましたが、AI関連の支出で10年以上ぶりに現金が流出し、議決権のない株式を2対1の割合で発行して資金を調達する計画も伝わりました。収益の伸びよりも、巨額の投資を自力でまかなえるのかという点に、投資家の目が向いた形です。AI投資の資金源が株式市場へ広がる動きは、今後の需給にも影響しそうです。(Reuters:10/22) - テスラ、設備投資を引き下げ、フリーキャッシュフローは予想外の黒字
ロイターによると、テスラは2026年の設備投資計画を引き下げ、フリーキャッシュフロー(企業が自由に使える現金)は予想外の黒字でした。それでも株価は取引時間中に約2%下げています。設備投資の削減は、企業にとっては資金の節約ですが、半導体など供給側には需要の減速を連想させやすい面があります。(Reuters:10/22) - フーシ派がサウジの標的に新たな攻撃、原油は5カ月ぶり高値
ロイターによると、イランが支援するフーシ派がサウジアラビアの標的に新たな攻撃を行い、原油価格は5カ月ぶりの高値になりました。WTI原油先物は+2.19%の99.28ドルで引けています。中東の混乱が長引くと、インフレが高止まりし、FRBが利上げを続ける可能性が出てきます。円建てで米国株を持つ私たちにとっても、原油の動きは物価と金利を通じて影響してきます。(Reuters:10/22) - 米国がイラン攻撃の再開オプションを準備、中間選挙前は攻撃しない方針
ニューヨーク・タイムズの報道を引用したタイムズ・オブ・イスラエルによると、国防総省は、イランの軍事施設とエネルギー関連施設を3日間集中的に攻撃する計画を作成しました。トランプ大統領は、11月3日の中間選挙前には攻撃しないと述べ、イランとの協議は生産的だとしています。選挙後に緊張が再燃する余地は残っており、原油の動きと合わせて確認したいところです。(Times of Israel:10/22) - 新規失業保険申請は194K、雇用は底堅い
10/22に発表された新規失業保険申請件数は194Kと、予想の200Kを下回りました。ロイターは、数十年ぶりの低水準圏にあると伝えています。雇用の安定は消費を支えますが、利上げを続けたいFRBにとっては、金融引き締めを正当化しやすい材料でもあります。株式にとっては、景気の底堅さと金利高止まりの両方を意識する必要があります。(Reuters、Investing.com:10/22) - FRBの追加利上げ観測が続く、10/28のFOMCに注目
ロイターによると、市場は年内にFRBがあと25ベーシスポイント(0.25%)の利上げをする確率を織り込んでいます。新華社は、10/13時点のCMEのデータで、10月の利上げ確率が約19%、12月が約84%だったと伝えました。10月28日の会合(FOMC)で動きがなくても、声明や会見の言葉で相場が大きく動くことがあります。米10年国債利回りは4.95%と5%に近い水準です。(Reuters:10/22、新華社:10/13) - ブラックストーン、AI関連債務のスプレッド拡大は好機と説明
ロイターによると、ブラックストーンは、AI関連の債務で信用スプレッド(国債との利回り差)が広がる局面を、高い利回りを確保する好機になりうると説明しました。EPSは1.32ドルと予想を上回り、運用資産残高は1.368兆ドルです。AI投資の資金調達が、債券市場や貸付市場にも広がっていることがわかります。スプレッドの拡大は、貸し手がより高い見返りを求め始めた合図でもあります。(Reuters、CNBC:10/22) - ロッキード・マーチン、通期見通しを引き上げ
ロッキード・マーチンは、戦闘機やミサイル防衛システムの需要が強く、2026年の売上高と利益の見通しを引き上げました。EPSは7.97ドルと予想7.52ドルを上回り、株価は+6.96%でした。中東情勢が不安定な中、防衛関連の受注が続くとの期待が背景にあります。地政学リスクは原油や金利に加え、業種ごとの明暗にも表れています。(Reuters、CNBC:10/22)
経済指標発表予定
以下の経済指標が発表される予定です。
主要銘柄の決算発表予定
以下の主要銘柄の決算発表がなされる予定です。
おわりに
週末を前に、一日の値動きに驚いた方も多いと思います。5%以上動いた銘柄が上下に約45銘柄ずつ出る日は、市場の中で資金が入れ替わっているサインで、全体が崩れているとは限りません。来週は10月28日にFOMC(米連邦公開市場委員会、金利を決める会合)が予定されています。昨日はサイトを一時お休みしましたが、再開後もこうして読みに来てくださる皆さまに感謝しています。積立の中身は変えずに、静かに続けていきます。それでは、今日も明るく元気に、笑顔で過ごしましょう。こちらから応援いただけると嬉しいです。
おことわり
投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
著者プロフィール
室井一夫(Kazuo Muroi)
Muroi Universal Research on Investment LLC 代表社員
一級建築士・建築1級施工管理技士・工学修士
Facebookグループ「米国株_投資の部屋」管理人(約4.7万人)
米国株式市場と経済動向に関する情報を毎日発信しています。