室井のマーケット視点
5月23日の米国株市場は、主要3指数こそそろって上昇したものの、「AI関連全面高」というより、かなり選別色の強い一日だったと感じます。エヌビディアやアルファベットには利益確定売りが入る一方、AMD、インテル、デル、HPEなど、AIインフラ周辺企業には強い買いが入りました。
データセンターの建設はGPUだけでは成立しません。電力設備、空調、水冷、ネットワーク、無停電電源まで含めて巨大なインフラが必要になります。最近の市場は、ようやく「AIとは半導体だけではなく、総合インフラ投資である」という現実を織り込み始めているように感じます。
また、本日の相場で興味深かったのは、公益事業(Utilities)や工業・産業(Industrials)の強さです。特に公益株への資金流入は、AIデータセンター向け電力需要増加を意識した動きにも見えます。これまでのAI相場は半導体中心でしたが、今後は「AIを支える現実世界の設備」へ市場テーマが広がっていく可能性があります。
一方で、ミシガン大学期待インフレ率は市場予想を上回りました。株価は堅調でも、一般消費者は依然として物価高への警戒感を強めています。現在の市場は、「AIによる未来への期待」と、「高金利・高物価の現実」が同時進行している少し不思議な相場だと感じています。
そして、週末なので1週間を振り返ると、単なるハイテク相場ではなく、「AI関連投資の裾野拡大」が鮮明になったと感じざるを得ません。公益事業(Utilities)が週間トップ上昇となり、ヘルスケア(Healthcare)、金融(Financial)、工業・産業(Industrials)にも資金が広がりました。逆に、通信サービス(Communication Services)や生活必需品(Consumer Defensive)は軟調で、市場は「安定配当」より、「今後の利益成長」を重視する方向へ少しずつシフトしている印象があります。
私は短期的な値動きを追いかけるより、「米国企業全体の利益成長が続くか」を重視しています。多少の下落があっても成長を信じて定期積立だけは止めないようにしましょう。長期投資で最も大切なのは、相場から退場せず、市場に居続けることです。
投資は自己責任にてお願いします。
S&P500ヒートマップ
5%以上上昇したS&P500構成銘柄
- DELL:Dell Technologies Inc.(先端技術) +16.77%
DellはAIサーバー需要拡大への期待から大きく買われました。生成AI向けGPUサーバー市場では、エヌビディア製GPUを搭載した高性能機への需要が続いており、同社の受注拡大期待が高まっています。私はデータセンター建設に関わった経験から、今後は単なるサーバー増設ではなく、電力供給や冷却設備まで含めたインフラ投資がさらに重要になると感じています。 - HPQ:HP Inc.(先端技術) +15.25%
HPはPC需要回復への期待に加え、AI対応PCへの買い替え需要が注目されました。企業向けPC市場ではWindows更新需要も重なっており、数年間停滞していた需要循環が徐々に動き始めています。ただ、AIブームの中心は依然としてデータセンター関連であり、PC市場全体が急回復しているわけではない点には注意も必要そうです。 - NTAP:NetApp, Inc.(先端技術) +12.44%
NetAppはAI向けストレージ需要への期待から上昇しました。生成AIではGPUだけでなく、膨大なデータを高速処理するストレージ基盤も不可欠です。AI投資が進むほど、保存・転送・バックアップまで含めたデータインフラ需要が拡大する構図となっています。市場では「AI関連=半導体」だけでなく、周辺インフラ企業へも資金循環が広がっている印象です。 - SWKS:Skyworks Solutions, Inc.(先端技術) +12.08%
Skyworks Solutionsは半導体株全体の上昇に連動する形で買われました。同社はスマートフォン向け通信半導体が主力ですが、市場ではAI関連投資の拡大による半導体需要全般への期待が高まっています。一方で、スマートフォン市場自体は成熟感もあり、AI関連銘柄ほどの高成長性を期待する局面ではないと個人的には感じています。 - EL:Estee Lauder Companies Inc.(生活必需品) +11.92%
Estee Lauderは中国需要回復への期待や、収益改善策への評価から上昇しました。中国景気減速の影響を強く受けていた銘柄だけに、投資家心理の改善が株価へ反映された形です。ただ、高級消費財市場は中国消費者心理への依存度が高く、米国ハイテク株のような成長ストーリーとは異なる値動きになりやすい点には注意したいところです。 - QCOM:QUALCOMM Incorporated(先端技術) +11.60%
QualcommはAI対応スマートフォン需要への期待から上昇しました。同社はスマホ向け半導体の大手ですが、今後は端末側でAI処理を行う「エッジAI」分野での成長期待も高まっています。クラウドAIだけでなく、スマホやPC側にもAI機能が広がれば、半導体需要の裾野はさらに拡大していく可能性がありそうです。 - HPE:Hewlett Packard Enterprise Co.(先端技術) +10.63%
HPEはAIサーバーとデータセンター関連需要への期待から大幅高となりました。AI市場ではGPU供給不足ばかり注目されますが、実際には電源設備、冷却、ネットワーク機器まで含めた総合インフラ需要が重要です。特に大規模AIデータセンターでは、空冷だけでなく水冷技術への対応も今後さらに進むと私は見ています。 - F:Ford Motor Company(一般消費材) +9.22%
FordはEV(電気自動車)戦略見直しによる収益改善期待から買われました。市場では、無理なEV投資拡大よりも、利益重視へ軸足を戻す経営姿勢が評価されたようです。現在の自動車業界は、EV一辺倒ではなく、ハイブリッド車や収益性とのバランスを重視する方向へ変化している印象があります。 - GNRC:Generac Holdings Inc.(工業・産業) +9.02%
Generacは電力インフラ関連需要への期待から上昇しました。AIデータセンターの急拡大によって、米国では電力不足懸念が現実味を帯びています。非常用発電機やバックアップ電源需要は今後さらに重要性を増す可能性があり、AIブームは半導体だけでなく電力インフラ関連にも恩恵を広げつつあるようです。 - ROST:Ross Stores, Inc.(一般消費材) +8.11%
Ross Storesはディスカウント小売需要の底堅さが評価されました。インフレ環境下では、消費者が価格重視へ動きやすく、低価格帯小売には資金が向かいやすい傾向があります。米国消費は依然として堅調ですが、高所得層と低所得層で消費行動に差が広がっている点は、今後の小売業績を見るうえで重要なポイントだと感じています。 - SMCI:Super Micro Computer, Inc.(先端技術) +6.34%
Super Micro ComputerはAIサーバー関連の代表格として引き続き強い値動きとなりました。同社はエヌビディアGPU搭載サーバー需要拡大の恩恵を受けています。ただ、株価変動率(ボラティリティ)が非常に高く、私は個別株よりETF中心でAI成長を取り込む方が長期投資では安定しやすいと感じています。 - CVNA:Carvana Co. Class A(一般消費材) +6.04%
Carvanaは中古車販売市場の改善期待から買われました。金利高止まりによって自動車ローン環境は依然厳しいものの、中古車価格の安定化やコスト削減策が評価されたようです。ただ、景気減速局面では消費関連株は変動が大きくなりやすく、長期投資家としては慎重に見極めたい分野でもあります。 - ON:ON Semiconductor Corporation(先端技術) +6.01%
ON SemiconductorはEV向けや産業向け半導体需要回復期待から上昇しました。AI関連ほど派手さはありませんが、電力制御半導体は電気自動車やデータセンター省電力化に不可欠な存在です。AI市場拡大によって消費電力問題が深刻化する中、省電力半導体の重要性は今後さらに高まりそうです。 - APH:Amphenol Corporation(先端技術) +5.77%
Amphenolはデータセンター向け高速通信部品需要への期待から買われました。AIサーバーではGPU同士を高速接続するための配線・コネクタ需要も急増しています。AIブームは半導体だけでなく、「つなぐ技術」を持つ企業にも恩恵を広げており、市場テーマの裾野が広がっている印象です。 - NXPI:NXP Semiconductors NV(先端技術) +5.71%
NXP Semiconductorsは自動車向け半導体需要への期待から上昇しました。同社は車載向け比率が高く、自動運転や電動化の進展とともに重要性を増しています。AI関連銘柄へ資金が集中する一方、産業・自動車向け半導体にも徐々に資金循環が広がり始めているように感じます。 - MRK:Merck & Co., Inc.(ヘルスケア) +5.64%
Merckは主力医薬品の売上堅調さや新薬期待から上昇しました。AI関連株が市場の中心となる中でも、ヘルスケア大手には景気変動に左右されにくい安定感があります。私は長期投資では、成長株だけでなくディフェンシブ性(景気悪化時でも業績が安定しやすい性質)のある企業も一定割合組み込むことが重要だと考えています。 - ZBRA:Zebra Technologies Corporation(先端技術) +5.49%
Zebra Technologiesは物流自動化や在庫管理システム需要への期待から上昇しました。米国では人件費上昇を背景に、省人化・自動化投資が続いています。AIだけでなく、現実の物流や倉庫運営を効率化する技術需要も着実に広がっており、実体経済側のDX(デジタル変革)が進行している印象です。 - TTD:Trade Desk, Inc. Class A(通信サービス) +5.17%
Trade Deskはデジタル広告市場回復への期待から上昇しました。広告市場は景気敏感性が高い一方、インターネット広告へのシフトは長期的に続いています。AIによる広告配信最適化も進んでおり、データ活用力を持つ企業へ資金が集まりやすい流れは今後も継続しそうです。 - WDAY:Workday, Inc. Class A(先端技術) +5.16%
Workdayは企業向けクラウド需要の底堅さが評価されました。景気減速懸念が残る中でも、企業は人事・会計システムのクラウド化を継続しています。AIブームの陰に隠れがちですが、実際の企業DXを支える基幹ソフト需要も依然として強く、長期的には安定成長分野だと感じています。
5%以上下落したS&P500構成銘柄
5/23には該当銘柄がありませんでした。
セクター別騰落率
市場全体では、工業・産業(Industrials)や先端技術(Technology)を中心に資金流入が続き、景気敏感株優位の展開となりました。AI関連投資やデータセンター需要拡大への期待に加え、米10年債利回りがやや低下したことも株式市場には安心感を与えたようです。一方で、通信サービス(Communication Services)や生活必需品(Consumer Defensive)は軟調で、セクター間の資金循環が続く一日となりました。
- 工業・産業(Industrials) +0.76%
工業・産業セクターは市場全体を牽引しました。AIデータセンター建設やインフラ投資拡大への期待から、電力設備や資本財関連へ資金流入が続いています。私は建設業界でデータセンター案件に関わった経験がありますが、今後はサーバー本体だけでなく、電源冗長化(複数系統化)や冷却設備需要もさらに拡大すると感じています。 - 先端技術(Technology) +0.69%
先端技術セクターは半導体やAI関連株を中心に堅調でした。エヌビディア関連だけでなく、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器まで資金循環が広がっています。ただ、AI関連銘柄には短期間で大きく上昇したものも多く、市場全体としては利益成長力を見極めながら選別物色が進んでいる印象です。 - ヘルスケア(Healthcare) +0.65%
ヘルスケアセクターは大型医薬品株を中心に上昇しました。高金利環境が続く中でも、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ性(景気悪化時でも比較的安定しやすい性質)が見直されています。AI関連へ資金が集中する相場の中でも、安定収益を持つヘルスケア企業へ一定の資金が戻る流れは自然な動きだと感じています。 - 公益事業(Utilities) +0.56%
公益事業セクターは堅調でした。AIデータセンターの急増によって米国では電力需要拡大への関心が高まっています。電力会社は従来ディフェンシブ株として見られてきましたが、最近は「AIインフラ関連」という新たな側面でも注目されています。今後は送電網増強や電源投資も重要テーマになりそうです。 - 通信サービス(Communication Services) -0.55%
通信サービスセクターは利益確定売りが優勢となりました。大型インターネット企業はこれまで強く買われてきただけに、短期的な過熱感を意識した売りも出やすかったようです。一方で、デジタル広告市場やクラウドサービス需要自体は依然として底堅く、長期視点では米国IT企業の競争力が大きく崩れているわけではないと感じています。
主要3指数とドル円の動き
- S&P500(7,473.47、前日比+0.37%)
S&P500は小幅ながら続伸しました。市場全体ではAI関連や大型ハイテク株への資金流入が継続している一方、利益確定売りも断続的に入り、やや方向感に欠ける展開だった印象です。米10年債利回りが高止まりする中でも指数が崩れない点を見ると、投資家は依然として米国企業の利益成長力を信頼しているように感じます。私は長期投資家として、短期的な指数変動よりも、企業業績が維持されているかを重視してこの指数に注目しています。 - Dow30(50,579.70、前日比+0.58%)
Dow30は比較的しっかりした上昇となりました。景気敏感株や金融株、資本財関連への買いが入り、相場全体にリスク選好(投資家がリスクを取る姿勢)が広がった一日でした。AI関連だけでなく、米国経済そのものの底堅さを評価する資金も流入している印象です。一方で、高金利環境は設備投資や消費へ徐々に影響を与える可能性もあり、市場は楽観一辺倒ではないように感じています。 - NASDAQ(26,343.97、前日比+0.19%)
NASDAQは上昇したものの、他指数と比べるとやや伸び悩みました。AI・半導体関連への期待は依然として非常に強い一方、短期間で大きく上昇した銘柄には利益確定売りも入りやすい局面です。ただ、生成AIブームは単なるテーマ株相場ではなく、実際にデータセンター投資やクラウド需要拡大へつながっている点が重要だと感じています。私は、個別株を追いかけるよりETFで市場全体へ分散投資する方が、長期では安定しやすいと考えています。 - ドル円(159.1610、前日比+0.13%)
ドル円は159円台前半まで円安が進みました。米国経済の底堅さからFRB(米連邦準備制度)が高金利政策を長期間維持するとの見方が続いており、ドル買い優勢の流れが維持されています。一方、日本側では日銀の追加利上げペースが限定的と見られており、金利差が円売り要因となっています。ただ、160円目前では日本政府・日銀による為替介入警戒感も強く、一方向に円安が進み続ける雰囲気でもありません。米国ETFへ投資する日本人としては、株価だけでなく為替変動も資産へ大きく増やす傾向が続いていますね。
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
- WTI原油先物(96.38ドル、前日比+0.03%)
WTI原油先物は96ドル台で小幅高となりました。中東情勢への警戒感が残る一方、世界景気減速への懸念もあり、方向感の出にくい展開です。現在の市場は「供給不足」だけでなく、「需要が今後どこまで維持されるか」を慎重に見極めている段階に入っているように感じます。原油価格の高止まりはインフレ再燃リスクにつながるため、FRBの金融政策や米国株市場にも影響を与えやすい状況が続いています。 - 米10年国債利回り(4.5580%、前日比-0.61%)
米10年債利回りはやや低下しました。米国経済は依然として底堅いものの、高金利環境が長期化する中で、投資家の一部には債券へ資金を戻す動きも見られています。長期金利の低下はハイテク株にとっては安心材料になりやすく、NASDAQの下支えにもつながりました。ただ、4.5%台という水準自体は依然として高く、住宅市場や設備投資への負担は無視できない状態だと感じています。 - VIX指数(16.74、前日比-0.12%)
VIX指数(投資家不安指数)は16台前半で推移し、市場心理は比較的落ち着いた状態が続いています。S&P500が高値圏にあるにもかかわらず、極端な恐怖感は広がっていない状況です。ただ、VIXが低位安定している局面では、市場参加者がリスクを軽視し始めることもあります。私は長期投資家として、こうした局面ほど急変リスクを忘れず、現金比率や分散投資を意識することが重要だと考えています。 - 金先物(4,508.00ドル、前日比-0.76%)
金先物は反落しました。ドル円が円安方向へ動き、ドルが比較的強含んだことに加え、米国株市場の堅調推移によって安全資産需要がやや後退したようです。一方で、世界的な財政赤字拡大や地政学リスクは依然として残っており、長期的にはインフレヘッジ(物価上昇対策)としての金需要は底堅いと感じています。個人的には、資産全体の一部を金で保有する考え方は今後も有効だと思っています。
私の米国株ポートフォリオ+0.60%(前日比)
私の米国株ポートフォリオは比較的堅調な一日となりました。S&P500やNASDAQが続伸したことで、S&P500連動ETFやFANG+関連がプラス寄与となっています。特にAI関連や大型ハイテク株への資金流入が続いており、日本市場の米国株ETFにもその流れが反映されている印象です。一方で、米10年債利回りは依然として高水準にあり、市場全体が全面的な強気というより、「利益成長できる企業」に資金が集中している局面だと感じています。私もこのポートフォリオをしばらく維持しようと考えています。
経済指標発表結果
- ミシガン大学期待インフレ率(5月、1年先4.8%)
ミシガン大学の1年先期待インフレ率は4.8%となり、市場予想4.5%を上回りました。前回4.7%からも上昇しており、消費者のインフレ警戒感が依然として根強いことを示しています。FRB(米連邦準備制度)は「実際の物価」だけでなく、「人々が将来どの程度インフレを予想しているか」を非常に重視しているため、今回の結果は利下げ期待をやや後退させる内容だったと感じます。 - ミシガン大学5年インフレ予測(5月、3.9%)
5年先の期待インフレ率も3.9%となり、市場予想3.4%を大きく上回りました。長期インフレ期待が上昇すると、FRBは金融緩和へ慎重になりやすくなります。株式市場ではAI関連を中心に強さが続いていますが、金利高止まりリスクは依然として消えていません。私は長期投資家として、こうした「インフレ心理」の変化こそ、中長期相場へ大きな影響を与えると考えています。 - ミシガン大学消費者信頼感指数(5月、44.8)
消費者信頼感指数は44.8となり、市場予想48.2を下回りました。米国消費者の景況感悪化が鮮明になっており、高金利や物価上昇による生活負担増加が意識されているようです。米国経済は個人消費の割合が非常に大きいため、消費マインド低下が長引けば、小売や景気敏感株へ徐々に影響が波及する可能性もありそうです。 - ミシガン消費者信頼感現況指数(5月、45.8)
現況指数も45.8となり、市場予想47.8を下回りました。現在の生活環境に対する満足度低下が確認されており、インフレ長期化による家計圧迫が続いている状況です。一方で、株式市場ではAI関連や大型ハイテク株が堅調であり、「金融市場の強さ」と「一般消費者心理」の温度差が広がっている印象を受けます。 - 米国景気先行指数(4月、前月比+0.1%)
景気先行指数は前月比+0.1%となり、市場予想-0.1%を上回りました。景気減速懸念が続く中でも、米国経済が完全には崩れていないことを示す内容です。雇用市場や設備投資の底堅さが背景にあるようですが、一方で高金利環境は企業や家計へ徐々に負担を与えています。市場では「景気後退回避」と「高金利長期化」の綱引きが続いている状況ですね。 - ベーカー・ヒューズ社米石油採掘リグ稼働数(425基)
石油採掘リグ数は425基となり、市場予想416基を上回りました。米国エネルギー企業による掘削活動が引き続き活発であることが示されています。原油価格は高止まりしているものの、供給増加余地も意識されやすい環境です。エネルギー価格はインフレへ直結しやすいため、FRBの金融政策や米国株市場にとっても引き続き重要なテーマとなっています。
主要銘柄の決算発表結果
22日に決算発表をした銘柄はありませんでした。
主な経済ニュース
- AI向けデータセンター投資がインフラ全体へ拡大
米国市場では、生成AI関連投資がGPUだけでなく、電力設備や冷却設備、ネットワーク機器へも広がっています。特に大規模データセンターでは、水冷技術や独立電源系統への需要増加が注目されています。私は建設現場でデータセンター案件を担当した経験がありますが、今後は「半導体企業だけが勝つ相場」ではなく、周辺インフラ企業への資金循環も重要になると感じています。(Bloomberg:05/22) - FRB高官発言で高金利長期化観測が継続
FRB関係者は、インフレ鈍化にはなお時間が必要との認識を示しました。市場では年内利下げ期待が完全には消えていないものの、早期利下げシナリオは後退しています。米10年債利回りは依然として高水準にあり、株式市場では「利益成長できる企業」が選別される相場が続いている印象です。(Reuters:05/22) - ミシガン大学期待インフレ率が市場予想を上回る
ミシガン大学の期待インフレ率は市場予想を上回り、消費者のインフレ警戒感が根強いことが確認されました。FRBは人々のインフレ心理を重視しているため、金融政策への影響も小さくありません。株式市場ではAI関連株が堅調な一方、高金利長期化リスクへの警戒も同時に残っている状況です。(Reuters:05/22) - 米国株市場では大型ハイテク株への集中続く
NASDAQは高値圏を維持していますが、上昇の中心は依然として大型AI関連株です。一方で、中小型株やディフェンシブ株には強弱感も見られ、市場全体が全面高という雰囲気ではありません。私は現在の相場を「AI革命による実需拡大型相場」と見ていますが、同時に過熱感への警戒も必要だと感じています。(Yahoo!Finance:05/22) - 米国の電力需要急増が公益事業株を押し上げる
AIデータセンターの急増によって、米国では電力需要拡大への関心が高まっています。公益事業株は従来ディフェンシブ株として見られてきましたが、最近はAIインフラ関連としての側面も評価され始めています。データセンターは24時間稼働するため、電力供給能力そのものが今後の競争力になる可能性があります。(Financial Times:05/22) - 原油価格は高止まりも方向感に欠ける展開
WTI原油先物は96ドル近辺で推移しました。中東情勢への警戒感は続いているものの、世界景気減速懸念もあり、強い上昇トレンドにはなっていません。市場では「供給不足」よりも、「需要がどこまで維持されるか」を慎重に見極める空気が広がっています。原油価格はインフレやFRB政策にも直結する重要テーマです。(Reuters:05/22) - ドル円は159円台で円安継続
ドル円は159円台で推移しました。米国金利の高止まりがドル買い要因となる一方、日本側では日銀の追加利上げペースが限定的との見方が続いています。ただ、160円目前では為替介入への警戒感も強く、一方向に円安が進み続ける雰囲気でもありません。円建てで米国ETFへ投資する日本人にとっては、為替変動の影響が大きい局面ですね。(Investing.com:05/22) - 米国小売企業では消費の二極化が鮮明
ディスカウント小売企業には資金流入が続く一方、高価格帯消費関連には慎重姿勢も見られています。インフレ長期化によって、米国消費者が「価格重視」へ動いているようです。米国経済は依然として強いものの、消費者心理には徐々に疲れも見え始めており、今後の個人消費動向が重要になりそうです。(WSJ:05/22) - 半導体市場ではAI以外への資金循環も始まる
これまでAI向けGPU関連へ集中していた資金が、自動車向け半導体や電力制御半導体へも広がり始めています。AI市場拡大によって、消費電力問題や通信量増加が深刻化しており、省電力技術や高速通信部品の重要性も高まっています。市場テーマの裾野が徐々に広がっている印象です。(Bloomberg:05/22) - 金価格は調整も安全資産需要は継続
金先物は反落しましたが、地政学リスクや財政赤字問題を背景に、安全資産としての需要は依然として底堅い状況です。米国株市場が堅調な間は資金が株式へ向かいやすいものの、世界情勢の不透明感は残っています。私は長期投資では、株式だけでなく金を一部保有する考え方も有効だと思っています。(Reuters:05/22)
今週の動き
- 個別銘柄ヒートマップ
今週の米国株市場は、AI関連を中心とした半導体株と、景気敏感株への資金流入が特徴的な1週間となりました。一方で、エヌビディアやアルファベットには利益確定売りも見られ、市場は「AIなら何でも買う」という段階から、実際に利益成長へつながる企業を選別する局面へ入りつつある印象です。アップルやAMD、インテルの上昇が目立つ一方、ウォルマートや通信サービスの一部には弱さも見られ、相場全体が全面高という雰囲気ではありませんでした。 - セクター別騰落率
セクター別では、公益事業(Utilities)が+3.16%と最も強く、ヘルスケア(Healthcare)、不動産(Real Estate)、金融(Financial)も堅調でした。AIデータセンター拡大による電力需要増加期待が公益株へ波及している点は、従来相場とは少し異なる特徴だと感じています。一方で、通信サービス(Communication Services)や生活必需品(Consumer Defensive)は軟調でした。高金利環境が続く中、市場は「安定配当」よりも「利益成長」や「インフレ耐性」を持つ分野へ資金を振り向けている印象があります。
経済指標発表予定
25日は祝日のため26日の経済指標の発表予定を示します。
主要銘柄の決算発表予定
25日も26日も決算発表を予定している銘柄が見当たりません。
おわりに
米国株市場は、AI関連や工業・産業株を中心に堅調さを保ちました。一方で、期待インフレ率の上昇やドル円の159円台推移を見ると、金利と為替への警戒はまだ必要です。こうした日は、株価上昇だけを見て安心するのではなく、相場の裏側にある不安材料も確認しておきたいところです。
私自身、短期的な値動きよりも、米国企業が長期で利益を伸ばせるかを重視しています。日々の上げ下げに振り回されず、落ち着いて市場に居続けることが大切だと感じています。
それでは、今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
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おことわり
投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
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