室井のマーケット視点
9月3日の米国市場は、追加利上げへの警戒が薄れ、AI関連株を中心に買いが広がった一日でした。ウォラーFRB理事が、インフレ鈍化が続けば金利を据え置く考えを示し、米国債利回りが低下しました。主要3指数はいずれも1%を超えて上昇し、工業・産業や金融にも資金が回っています。
Snowflakeの好決算やNVIDIAによるHugging Face買収を見ると、AI投資はGPUだけでなく、ソフトウェア、データ基盤、ネットワークへ広がっています。とはいえ、好決算だったCienaが10%以上下落したように、期待を先に織り込み過ぎた銘柄には厳しい評価も出ています。さらに、原油は91ドル台、サービス業の物価指数は72.6まで上昇しており、インフレ再燃への警戒も必要です。
日本時間3日の私の円建てポートフォリオは、円高の影響もあって-0.85%でした。その後、NY市場ではドル円が155円台まで下落しており、米国株が上昇しても円換算では上昇分が薄れる可能性があります。こうした短期的なずれに振り回されず、ETFを通じて市場に居続ける姿勢を大切にしたいと思います。
S&P500ヒートマップ
5%以上上昇したS&P500構成銘柄
- HOOD:Robinhood Markets +16.57%
複数の証券会社による投資判断と目標株価の引き上げを受け、上昇率トップとなりました。株式や暗号資産の取引に加え、銀行、融資、資産管理へ事業を広げており、相場変動に左右されにくい総合金融サービス企業へ成長するとの期待が高まっています。 - COIN:Coinbase Global +10.14%
金利上昇への警戒が後退し、暗号資産関連株へ積極的な買いが入りました。暗号資産市場の活発化は取引手数料の増加につながるため、Coinbaseの収益回復を期待する動きが強まりました。ただし、暗号資産価格に連動して株価が大きく変動しやすい点には注意が必要です。 - PLTR:Palantir Technologies +7.71%
前日の大幅下落から反発しました。Snowflakeの好決算によって企業向けAIソフトウェアの需要拡大が確認され、Palantirにも買いが波及しています。政府機関や民間企業によるAI活用の拡大は成長要因ですが、PER(株価収益率)が高く、上下に振れやすい状態は続きそうです。 - NOW:ServiceNow +6.49%
SnowflakeがAI需要を背景に好決算を発表したことで、企業向けクラウドソフトウェア株が一斉に上昇しました。ServiceNowは業務の自動化やAIエージェント(人に代わって作業を進めるAI)の導入を進めており、企業の生産性向上投資から長期的な恩恵を受けるとの期待が高まりました。 - PFG:Principal Financial Group +6.47%
米国株全体が上昇する中、金融株にも幅広く資金が向かいました。同社は退職年金、資産運用、保険を手掛けており、株式市場の上昇は運用資産残高や手数料収入の拡大につながります。個別の大きな発表よりも、市場心理の改善による金融株への資金流入が中心とみられます。 - AXON:Axon Enterprise +6.15%
米国債利回りの低下を受け、高い成長率が期待される銘柄への買いが強まりました。警察向けの映像管理クラウド、AIを活用した報告書作成、防犯・ドローン関連事業を展開しており、単なる機器メーカーから継続課金型のソフトウェア企業へ変化している点が評価されています。 - ORCL:Oracle +5.69%
AI関連のクラウド需要と受注残高の拡大を評価する買いが入りました。Hewlett Packard Enterpriseとの協業拡大により、OracleのAIデータセンターへ高速ネットワーク設備を導入する計画も注目されています。一方、大規模な設備投資と債務負担は今後も確認が必要です。 - CRWD:CrowdStrike Holdings +5.68%
AI需要を背景としたソフトウェア株の上昇に加え、サイバーセキュリティ分野へも買いが広がりました。生成AIの普及によって攻撃手法も高度化しており、企業はセキュリティ投資を削減しにくくなっています。継続課金型サービスの成長力が改めて評価された形です。 - TSLA:Tesla +5.42%
米国債利回りの低下によって高PER銘柄が買われたほか、Cybercabを中心とする自動運転タクシー事業への期待が高まりました。市場の関心は電気自動車の販売台数だけでなく、自動運転、AI、ロボット事業へ移っています。ただし、期待先行による株価変動の大きさには注意が必要です。 - HPE:Hewlett Packard Enterprise +5.04%
市場予想を上回る決算と業績見通しの引き上げに加え、OracleとのAIインフラ分野における協業拡大が評価されました。AIデータセンターではGPUだけでなく、大量のデータを高速で処理するネットワーク設備が不可欠です。Juniper Networksの買収効果を期待する動きも続いています。
5%以上下落したS&P500構成銘柄
- CIEN:Ciena -10.36%
光通信機器大手のCienaは、調整後EPSが2.11ドル、売上高が16.7億ドルとなり、市場予想を上回りました。通期売上高見通しも引き上げましたが、好業績は株価に織り込み済みだったため、利益確定売りが膨らみました。AIデータセンター向け需要は強いものの、高いPER(株価収益率)や関税、供給制約への警戒も残っています。 - TSN:Tyson Foods -7.26%
米国の深刻な牛不足と仕入れ価格上昇を受け、2026年度の業績見通しを再び引き下げました。調整後営業利益予想は従来の21億~23億ドルから18.5億~20.5億ドルへ、売上高成長率も2.5~3.5%から1.5~2.0%へ下方修正されています。牛肉事業の赤字拡大に加え、消費者が割安な食品へ移る動きも収益を圧迫しています。
セクター別騰落率
市場全体では11セクター中10セクターが上昇し、AI関連株だけでなく、景気敏感株や金融株にも資金が広がる全面高となった。FRBの追加利上げ観測が後退して米国債利回りが低下し、企業価値の再評価が進んだ。特に工業・産業、金融、一般消費材が強く、市場のリスク選好が回復している。一方、原油価格は上昇したものの、エネルギーだけが下落した。
- 工業・産業(Industrials) +1.86%
全セクター中で最大の上昇となった。GE Vernovaをはじめ、電力設備、航空宇宙、建設機械などへ幅広く買いが入っている。AIデータセンターの建設拡大には発電設備、送電網、空調、バックアップ電源が必要であり、AI投資の恩恵が半導体から実物インフラへ広がる流れが続いている。 - 金融(Financial) +1.69%
Robinhoodが16.57%、Principal Financial Groupが6.47%上昇したほか、大手銀行や証券会社も堅調だった。追加利上げへの警戒が後退し、株式や暗号資産の取引活発化を期待する資金が金融株へ向かった。景気後退懸念が強まらない中での金利低下は、信用コストの抑制にもつながる。 - 一般消費材(Consumer Cyclical) +1.40%
Teslaが5.42%、Amazonが1%台半ば上昇し、セクター全体を押し上げた。米国債利回りの低下は、自動車ローンや住宅関連など金利の影響を受けやすい消費分野に好都合である。高所得者層を中心とした消費の底堅さも続いているが、低所得者層との格差には注意が必要だ。 - 通信サービス(Communication Services) +1.37%
MetaとAlphabetを中心に大型インターネット株が上昇した。デジタル広告需要の拡大に加え、生成AIを検索、広告配信、動画推薦へ組み込むことで収益性が高まるとの期待が続いている。米国債利回りの低下も、将来の利益成長を評価される大型成長株への買い戻しを促した。 - 先端技術(Technology) +1.24%
Microsoft、NVIDIA、Oracle、ServiceNow、PalantirなどAI・クラウド関連株が上昇した。Snowflakeの好決算によって、企業のAI導入とデータ基盤への投資が続いていることが確認された。Broadcomの下落を吸収してセクター全体が上昇しており、AI投資の対象が半導体からソフトウェアへ広がっている。
主要3指数とドル円の動き
米国市場は、FRBの追加利上げへの警戒が後退したことで米国債利回りが低下し、主要3指数がそろって1%を超える上昇となりました。AI関連やクラウドソフトウェア株だけでなく、金融株や景気敏感株にも買いが広がる力強い相場でした。一方、為替市場では日米の金融政策を巡る見方が変化し、ドル円が155円台まで急落しました。
- S&P500(7,747.71、前日比+1.06%)
FRBのウォラー理事が、インフレ鈍化が続けば9月会合で金利を据え置く考えを示したため、追加利上げへの警戒が後退しました。米10年国債利回りの低下を受け、割高感を警戒されていた大型成長株が反発しています。幅広い業種に買いが入っており、市場全体の地合いは前日より明確に改善しました。 - Dow30(53,686.11、前日比+1.18%)
MicrosoftやGoldman Sachsなどの大型株が上昇し、Dow30を押し上げました。金融株、工業・産業(Industrials)、一般消費材(Consumer Cyclical)にも買いが広がり、AI関連株だけに依存しない上昇となっています。長期投資家としては、資金が複数の業種へ循環している点を相場の強さとして評価できます。 - NASDAQ(26,584.06、前日比+1.40%)
主要3指数の中で最も大きく上昇しました。Snowflakeの好決算によって企業のAI・クラウド投資が続いていることが確認され、ServiceNow、Palantir、CrowdStrikeなどのソフトウェア株が大幅に上昇しました。米国債利回りの低下も高PER(株価収益率が高い)銘柄の買い戻しを促し、NASDAQ全体へ資金が戻りました。 - ドル円(155.7450、前日比-1.84%)
ドル円は158円台後半から155円台まで急落し、大幅な円高となりました。日銀の高田創審議委員の発言を受けて9月の追加利上げ観測が強まる一方、ウォラー理事の発言によって米国の追加利上げ予想が後退したためです。日米金利差が縮小するとの見方から円買いが加速しました。円建ての米国株評価額には一時的な押し下げ要因となります。
原油先物・米10年国債利回り・VIX・金先物の動き
原油は中東情勢への警戒から上昇しましたが、FRBの追加利上げ観測が後退したことで米10年国債利回りは低下しました。金利低下を受けて株式市場が上昇し、VIX指数も14台まで低下しています。一方、金先物はドル安と地政学リスクを背景に大幅高となり、投資家が株式を買いながら安全資産も確保する動きが見られました。
- WTI原油先物(91.72ドル、前日比+0.78%)
WTI原油先物は一時93.14ドルまで上昇しました。米国とイランの対立やホルムズ海峡を巡る供給不安が続き、原油を確保する買いが入りました。エネルギー企業には収益拡大要因となりますが、90ドルを超える原油高が長引けば、物価上昇や企業コストの増加を通じて株式市場全体には負担となります。 - 米10年国債利回り(4.762%、前日比-0.71%)
ウォラーFRB理事が、インフレ鈍化が続けば9月会合で金利を据え置く考えを示し、追加利上げへの警戒が後退しました。米10年国債利回りは前日の4.8%台から低下し、高PER(株価収益率が高い)のAI・ソフトウェア株が買い戻されました。ただし、4.7%台は依然として高い水準です。 - VIX指数(14.23、前日比-6.36%)
VIX指数は14.23まで低下し、投資家の不安心理が和らぎました。FRBの追加利上げ予想が後退し、主要3指数がそろって1%を超えて上昇したことで、急落に備える取引が減少しています。20を大きく下回るため市場は落ち着いていますが、低水準が続くほど予想外のニュースへの備えが薄くなる点には注意が必要です。 - 金先物(4,519.50ドル、前日比+2.38%)
金先物は104.90ドル上昇し、4,500ドル台に乗せました。米国債利回りの低下とドル安によって、利息を生まない金の相対的な魅力が高まったほか、中東情勢への警戒も安全資産需要を強めました。株高と金高が同時に進んでおり、投資家はリスクを取りながら不測の事態にも備えているようです。
私のポートフォリオ -0.85%(前日比)
私のポートフォリオは全商品が下落しました。MAXISナスダック100上場投信が-1.77%、米国連続増配株ETFが-1.15%となり、S&P500連動商品も-0.53%から-0.91%の下落です。米国株そのものより、円高による円換算価格の低下が強く表れた一日でした。今回取り上げている米国市場の上昇は、時差により次の日本営業日のETFや投資信託へ反映されます。ただし、ドル円が155円台まで急落したため、株高の効果が円高で相殺される可能性もあります。こうした日は値動きに一喜一憂せず、ETFを長く保有する姿勢を崩さないことが大切だと感じています。
経済指標発表結果
- ISM非製造業指数(55.4、予想54.1、前回54.1)
米国経済の中心であるサービス業の景況感は、市場予想を上回って改善しました。新規受注も60.9と強く、景気後退への懸念を弱める内容です。一方、雇用指数は47.8と50を下回り、雇用縮小を示しました。景気は拡大しているものの、企業が採用には慎重になっているという複雑な結果です。 - ISM非製造業物価指数(72.6、予想70.0、前回70.3)
サービス企業が支払う価格は予想を上回り、2022年10月以来の高水準となりました。原油高などによるコスト上昇がサービス価格へ波及すれば、インフレが再加速する可能性があります。ただし、この日はウォラーFRB理事の金利据え置きを示唆する発言が重視され、株式市場は物価指標の強さを吸収して上昇しました。 - 新規失業保険申請件数(20.6万件、予想20.5万件、前回20.4万件)
申請件数は予想をわずかに上回りましたが、依然として低い水準にあります。失業保険継続申請件数は177.9万件、4週平均は20.725万件へ小幅に増加しました。雇用市場が急速に悪化している状態ではありませんが、採用の勢いは緩やかに鈍っており、FRBが追加利上げを急ぐ必要性は低下しています。 - 非農業部門生産性(前期比+1.4%、予想+1.4%、前回+0.8%)
働く人1人当たりの生産量を示す生産性は前期から改善し、市場予想と一致しました。同時に発表された単位労働コストは+1.2%と、予想と前回の+1.3%を下回っています。賃金を増やしても生産量が伸びれば企業の価格転嫁を抑えやすくなるため、インフレ鈍化と企業利益の両面で好ましい結果です。 - S&Pグローバル・サービス業PMI(56.5、予想56.8、前回54.6)
市場予想には届かなかったものの、景気拡大と縮小の境目である50を大きく上回りました。総合PMIも56.0となり、前回の54.5から改善しています。米国経済が高金利下でも成長を続けていることを示す一方、サービス需要の強さが物価上昇を長引かせる可能性もあり、景気とインフレのバランスが焦点です。 - 貿易収支(-886.0億ドル、予想-894.0億ドル、前回-712.0億ドル)
貿易赤字は予想より小さかったものの、前月から大幅に拡大しました。輸出が3,107億ドルへ減少する一方、輸入は3,993億ドルへ増加しています。輸入増加は米国内需要の強さを示しますが、赤字拡大はGDPの計算上では押し下げ要因です。それでもアトランタ連銀のGDPNowは年率+4.7%と、高い成長予測を維持しています。
主要銘柄の決算発表結果
- SNOW:Snowflake Inc.(先端技術(Technology))
Snowflakeは、AI需要の拡大を背景に第2四半期の商品売上高が前年同期比37%増加しました。2027年度の商品売上高予想も従来の58.4億ドルから60.7億ドルへ引き上げています。AI機能だけでなく、同社のデータ基盤全体の利用量が増えている点が評価され、9月3日の株価は大幅に上昇しました。ServiceNowやPalantirなどにも買いが波及し、AI投資がソフトウェア企業の収益へ結び付き始めたことを示す決算です。
- LULU:Lululemon Athletica(一般消費材(Consumer Cyclical))
EPSは2.92ドルと市場予想の1.82ドルを大幅に上回りましたが、売上高は24.2億ドルとなり、予想の24.6億ドルに届きませんでした。北米での販売低迷やAlo Yoga、Vuoriなどとの競争激化を受け、2026年度の売上高と利益見通しを下方修正しています。通常取引では1.42%上昇しましたが、時間外取引では15.84%下落しました。 - CPB:The Campbell’s Company(生活必需品(Consumer Defensive))
調整後EPSは0.39ドルと市場予想に一致しましたが、売上高は21億ドルとなり、予想の21.5億ドルを下回りました。販売数量の減少や原材料費の上昇を受け、2027年度は売上高が2~4%減少すると予想しています。四半期配当を36%減額する方針も嫌気され、通常取引では6.96%下落し、時間外でも0.38%下落しました。
主な経済ニュース
- ウォラーFRB理事の発言で米国株が全面高
ウォラーFRB理事は、今後の物価指標でインフレ鈍化が確認されれば、9月会合で政策金利を据え置く考えを示しました。追加利上げの予想確率は約63%から約50%へ低下し、米10年国債利回りも4.762%まで下落しました。金利に敏感なAI・ソフトウェア株を中心に買いが広がり、主要3指数はそろって1%を超えて上昇しました。(Reuters:09/03) - NVIDIAがHugging Faceを約129億ドルで買収
NVIDIAは、オープンソース型AIモデルの開発基盤を運営するHugging Faceを約129億ドルで買収すると発表しました。半導体販売だけでなく、世界中のAI開発者が利用する基盤を取り込む狙いです。大手AI企業が独自半導体の開発を進める中、開発者との接点を広げ、NVIDIA製GPUの需要を長期的に確保するための戦略的な投資と考えられます。(Reuters:09/03) - Snowflakeの好決算でAIソフトウェア株が上昇
SnowflakeはAI関連サービスの利用拡大を受け、2027年度の商品売上高予想を従来の58.4億ドルから60.7億ドルへ引き上げました。経営陣は成長加速の約半分にAIが関係していると説明し、株価は約25%上昇しました。ServiceNow、Palantir、Salesforceなどにも買いが波及し、AI投資の対象が半導体からデータ基盤や業務ソフトへ広がっていることが確認されました。(Reuters:09/03) - サービス業は拡大する一方で物価圧力が上昇
8月のISM非製造業指数は55.4と市場予想の54.1を上回り、米国経済の中心であるサービス業の拡大が続きました。一方、物価指数は72.6と2022年10月以来の高水準となり、原油高や人件費がサービス価格へ波及する懸念が残っています。雇用市場は安定していますが、景気の強さとインフレ再加速の両方を示すため、FRBは今後の指標を慎重に確認するとみられます。(Reuters:09/03) - 米国の制裁と封鎖でイラン経済への圧力が強まる
米国の制裁と原油輸出の封鎖により、イランの原油輸出量は日量170万バレルから26万バレル程度まで急減したと報じられました。通貨リアルは過去最安値へ下落し、インフレ率も70%近くに達しています。交渉再開につながる可能性がある一方、軍事的な対立が激化すればホルムズ海峡を通る原油供給が不安定になり、世界的なインフレ再燃につながる危険があります。(Reuters:09/03) - 米国政府債務40兆ドルが長期金利の構造的リスクに
米国政府債務が40兆ドルを超え、年間の利払い費は約1.1兆ドルに達しています。ウォラーFRB理事は、米国債が持っていた安全資産としての上乗せ評価が弱まり、中立金利(景気を刺激も抑制もしない金利)が以前より高くなった可能性を指摘しました。この日は金利が低下しましたが、財政赤字とAIインフラ投資による資金需要は、長期金利を高止まりさせる構造的な要因です。(Reuters:09/03) - 日銀の利上げ観測でドル円が155円台へ急落
日銀の高田創審議委員が機動的な利上げの必要性を示したことで、9月会合における0.25%の追加利上げ予想が約75%まで上昇しました。一方、米国ではウォラーFRB理事の発言によって追加利上げ観測が後退し、ドル円は155円台まで約2%下落しました。日銀の統計から政府による為替介入は確認されておらず、日米金利差の縮小を見込んだ円買いが中心だったようです。(Reuters:09/03) - テキサス州でデータセンター建設への反発が拡大
AI産業の誘致を進めてきたテキサス州で、電気料金、水使用量、雇用創出効果への不満から、データセンター建設への政治的な反発が強まっています。州内調査では地元への建設を支持する住民が30%にとどまり、新規の電力網接続を一時停止する動きも出ています。AI投資には半導体だけでなく、大量の電力、冷却水、送電設備が必要であり、地域社会との調整が新たな成長制約になりそうです。(Reuters:09/03) - Uberが自動運転時代に備えて約3,300人を削減
Uberは従業員の約10%に相当する約3,300人を削減すると発表しました。Waymoなどによる自動運転タクシーの拡大が、北米で高い市場占有率を持つUberの将来収益を脅かすとの懸念に対応したものです。自社で車両を大量保有せず、自動運転企業と利用者を結ぶ共通基盤として生き残れるかが焦点です。AIと自動運転が雇用と既存事業を変える具体例と言えます。(Reuters:09/03) - 衣料品・食品企業の不振が消費者の節約志向を映す
Lululemonは北米販売の低迷から通期見通しを引き下げ、時間外取引で15.84%下落しました。Campbell’sは減収と36%の減配を発表し、Tyson Foodsも牛不足と仕入れ価格上昇から業績予想を下方修正しています。インフレが続く中、特に所得の低い世帯が割安商品へ移っており、米国消費全体が強く見えても、企業や所得層による格差が広がっている点には注意が必要です。(Reuters:09/03)
経済指標発表予定
以下の経済指標が発表される予定です。
主要銘柄の決算発表予定
9/4には、主要銘柄の決算発表は予定されていません。
おわりに
米国市場は、FRBの追加利上げへの警戒が後退し、主要3指数がそろって1%を超える上昇となりました。AI投資も半導体からソフトウェアやデータ基盤へ広がっています。一方、原油高やサービス価格の上昇、米国の財政問題、中東情勢など、不安材料が消えたわけではありません。
私のポートフォリオは円高の影響もあり-0.85%でした。米国株が上昇しても、円建てでは下落する日があります。こうした違いも含めて記録を続けながら、短期的な数字に振り回されず、市場に居続けたいと思います。
毎朝このブログを読んでいただき、ありがとうございます。それでは、今日も一日、明るく元気に笑顔で過ごしましょう。
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おことわり
投資は自己責任にてお願いします。
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図表のレファレンス
- S&P500ヒートマップ: finviz
- 主要3指数とドル円: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- セクター別騰落率: finviz
- 経済指標結果/予定: investing.com日本語版
- 決算発表結果/予定: investing.com日本語版
- 主要指数の動き : Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
- 自分の米ドル建ポートフォリオ: Yahoo!Finance米国版 をカスタマイズ
著者プロフィール
室井一夫(Kazuo Muroi)
Muroi Universal Research on Investment LLC 代表社員
一級建築士・建築1級施工管理技士・工学修士
Facebookグループ「米国株_投資の部屋」管理人(約4.7万人)
米国株式市場と経済動向に関する情報を毎日発信しています。
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