9月27日 テクノロジー

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今朝の注目点は、米国での希少疾患治療薬の承認と、ウクライナの実戦データを使う英国のドローンAI開発です。半導体、光通信、化学技術も含め、直近の公表内容を確認しました。9月27日は日曜日のため、各項目に元の発表日を記しています。

🇺🇸🇹🇼 AIが半導体の設計と検査を担う

米ケイデンスは9月22日、文章で書いた仕様から半導体の回路設計用コードを作るAI機能を発表しました。同社の初期評価では、一般的なAIモデルだけで作る場合と比べ、回路面積が平均24%、消費電力が平均18%小さくなりました。ホンダは車載半導体への利用を評価中です。この数値は同社の試験結果であり、すべての製品で得られる改善幅ではありません。(Cadence 9/22)発表資料

シーメンスと台湾のTSMCは9月24日、回路の線の間隔など、製造上の設計規則に違反した箇所をAIで見つけて修正する仕組みを発表しました。設計の手直しを減らす狙いですが、作業時間を何%短縮できるかは公表されていません。(Siemens 9/24)発表資料

関連する米国上場銘柄はケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)です。TSMCは米国市場の台湾積体電路製造(TSM)を通じて購入できます。

🇧🇪 AIデータセンターを結ぶ光通信で毎秒400ギガビット

ベルギーの研究機関imecは9月21日、光を電気信号に変える受信部品を発表しました。この部品を使い、実質毎秒400ギガビットの光通信を実験で示しました。単純換算では毎秒約50ギガバイトです。多数のAI計算装置をつなぐ通信への応用が期待されますが、耐久性の確認や周辺回路との一体化は今後の課題です。量産開始の発表ではありません。(imec 9/21)発表資料

🇺🇸 希少疾患の飲み薬が米国で承認

米食品医薬品局は、筋肉など骨以外の場所に骨ができる希少な病気「進行性骨化性線維異形成症」に対し、12歳以上を対象とする飲み薬Atebriozを承認しました。63人を対象とした比較試験では、24週時点の新たな異所性骨化(本来は骨のない場所にできる骨)の体積変化が、投薬群で平均3.2立方センチメートルの減少、偽薬群で平均24.6立方センチメートルの増加でした。これは病気そのものが治ることを示す数字ではありません。(FDA 9/25)承認情報

開発・販売に関わる米国上場企業はミラム・ファーマシューティカルズ(MIRM)とインサイト(INCY)です。(Incyte 9/25)両社の発表

🇨🇭 糖尿病・肥満の候補薬、48週の試験結果

スイスのロシュは9月22日、週1回注射する開発中の薬「エニセパチド」について、447人が参加した第2相試験(有効性と安全性を調べる中段階の試験)の結果を発表しました。最高用量の群では48週後、HbA1c(過去1〜2カ月ほどの血糖状態を示す値)が平均2.65ポイント低下し、体重は平均15.5%減少しました。薬として承認された段階ではなく、ほかの肥満治療薬より優れると結論できる直接比較でもありません。(Roche 9/22)発表資料

🇰🇷 医薬品の材料を作る化学反応を改善

韓国のKAISTは9月21日、複雑な分子を組み立てる際に使う銅触媒(化学反応を助ける物質)の研究を発表しました。反応を始める力と、触媒が繰り返し働ける状態に戻る力の釣り合いを調整する方法です。医薬品の候補物質を作る研究に役立つ可能性がありますが、特定の薬の製造工程に採用されたという発表ではありません。(KAIST 9/21)研究発表

🇨🇳 色付きPETを原料に戻す化学技術

中国科学院などの研究チームは、使用済みPETをメタノールの蒸気で分解し、再びプラスチックの材料に使える成分を取り出す実験結果を報告しました。最適な条件では、主要な回収成分の収率が最大90%、色を除く効率も90%を超えました。色付き材料の再利用につながる研究ですが、これらは実験条件下の数値です。工場での採算性や大量処理能力は別途確認が必要です。(Industrial & Engineering Chemistry Research 9/8公開、9/23号掲載)研究論文

🇬🇧🇺🇦 ウクライナの実戦データでドローンAIを開発

英国防省は9月25日、ウクライナで収集した映像などを英国企業が利用し、複数のドローンが連携するAIを開発する公募を発表しました。対象は最大12社です。通信が妨害されたり、衛星測位が使えなかったりする環境でも協調して動ける技術を目指します。現時点では企業の選定と開発に向けた段階で、新型ドローン群の配備を発表したものではありません。(英国防省 9/25)発表資料

ウクライナ国防省も同日、戦場の情報を分析して作戦計画を支援するAI「SPECTR」を開発中と発表しました。複数の部隊が試験していますが、部隊全体への導入や効果を示す定量的な成績は公表されていません。(ウクライナ国防省 9/25)発表資料

🇳🇱🇦🇺🇯🇵🇷🇺 ドローン防御はレーザー、迎撃機、監視システムへ

オランダ国防省と豪州EOSは、ドローン対処用の高出力レーザーを実用的な防御装備に育てる意向書を交わしました。オランダでの生産可能性も調べます。現段階は共同開発の方針であり、装備化の完了ではありません。(オランダ国防省 9/24)発表資料

日本の防衛省は9月25日、スタートアップ向け研究公募を10月2日に始めると表明しました。課題には、国産部品を最大限使う陸上発射型と艦艇発射型の小型対処用ドローンが含まれます。こちらも調達・配備の決定ではなく、研究開発の募集です。(防衛省 9/25)大臣会見

ロシアの国営企業ロステックは9月22日、ドローンを検知し自動追尾する「ズーブル」システムを部隊に納入したと発表しました。納入という段階は確認できますが、同社が主張する実戦での有効性を、公開資料だけで独立に検証することはできません。(Rostec 9/22)発表資料

🇰🇵 朝鮮半島の「新型兵器」情報は判定を保留

北朝鮮が9月20日の発射を新型兵器の実験と説明した件について、日本の防衛省は9月25日、新型弾道ミサイルだった可能性も含めて日米韓で分析中と述べました。公開情報から性能や新技術の内容は確認できないため、今回は「新型技術の実証」とは判定しません。(防衛省 9/25)大臣会見

今日のまとめ

実用化段階が最も明確なのは、米国で承認された希少疾患治療薬です。半導体設計AIと光通信には具体的な試験結果がありますが、広い顧客採用や量産の確認が次の焦点です。防衛分野では、ドローンを大量に使う側と、それを安価に見つけて迎撃する側の技術開発が並行しています。

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